「兄弟子の暴行で失明」 元力士、芝田山親方らを提訴 大相撲・芝田山部屋に所属していた20代の元力士が、兄弟子や師匠の芝田山親方(元横綱・大乃国)から暴行を受けて左目を失明したなどとして、この兄弟子と芝田山親方、日本相撲協会を相手に約6900万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。元力士の代理人弁護士が7日、明らかにした。提訴は昨年12月26日付。
訴えによると、元力士は入門直後から、兄弟子から一升瓶で頭を殴られたり、腹を蹴られたりする暴行を日常的に受けていた。芝田山親方からも顔を素手で5、6回殴られたこともあった。暴行の影響で鼻の骨が曲がり、歯が3本折れたほか、左目の網膜剝離(はくり)や白内障を発症。2009年から計4回、目の手術を受けたが12年9月に失明状態に。昨年、現役引退に追い込まれたと主張している。
元力士は被害届を警視庁に出したが、傷害容疑で捜査した東京地検は兄弟子を不起訴処分にしたという。
芝田山部屋は「親方が不在のため何も言えない」としている。