こちら県庁広報2課 #5マダニにご用心ツツガムシ病(つつが虫病)とは、Orientia tsutsugamushi と呼ばれる細菌による感染症のことを指します。病原体はダニの一種であるツツガムシによって運ばれ、ツツガムシに刺されることから人に病原体がうつります。
媒介者であるツツガムシは、日本全国に広く生息していることが知られています。どの時期にツツガムシの活動度が上がるかは、周囲の温度や雪などに影響を受けるため、地域によってダニに刺されて病気を発症しやすい時期は若干異なります
刺された部位の刺し口と発熱、発疹がメイン症状ですが、ときに播種性血管内凝固(DIC)を発症し、非常に重篤な状態になることがあります。
日本での扱いとしては、感染症法にて4類感染症に指定されており、全数把握対象疾患(患者を診断した医師から保健所への届け出が義務づけられている感染症)となっています。これによると、全国で毎年400件前後の発症例があると報告されています。推定感染地は、国内がほとんどですが、国外(韓国, カンボジア, マレーシアほか)も少数ですが報告されています。
野外での活動が多くなる行楽シーズンに流行することもある一方で、諸外国からの輸入感染症例も認めます。毎年一定数の方が感染する病気であることから、動向に注目が集まっています。