高校講座 物理 電磁気12 磁力と磁場磁場は、電気的現象・磁気的現象を記述するための物理的概念である。工学分野では、磁界ということもある。
単に磁場と言った場合は磁束密度Bもしくは、「磁場の強さ」Hのどちらかを指すものとして用いられるが、どちらを指しているのかは文脈により、また、どちらの解釈としても問題ない場合も多い。後述のとおりBとHは一定の関係にあるが、BとHの単位は国際単位系(SI)でそれぞれWb/m², A/m であり、次元も異なる独立した二つの物理量である。Hの単位はN/Wbで表すこともある。なお、CGS単位系における、磁場(の強さ)Hの単位は、Oeである。 この項では一般的な磁場の性質、及び‘ H ’を扱うこととする。
磁場は、空間の各点で向きと大きさを持つ物理量(ベクトル場)であり、電場の時間的変化または電流によって形成される。 磁場の大きさは、+1のN極が受ける力の大きさで表される。 磁場を図示する場合、N極からS極向きに磁力線の矢印を描く。