JPタワー大阪(開業予定)
JPタワー大阪は、大阪市北区梅田三丁目に建設中の複合商業施設・超高層ビル。高さ188.00メートル、地上39階・地下3階建てで、2024年3月の竣工を経て、同年7月のグランドオープンを予定している。
〇概要
日本郵政・JR西日本のグループ会社とJTBが大阪駅西地区(大阪中央郵便局旧局舎の跡地を含む西梅田エリア)で推進している再開発計画(「梅田3丁目計画)の一環として建設。『JPタワー大阪』という名称には、日本郵政グループが東京と名古屋で「JPタワー」を既に運営していることを背景に、「東京・名古屋の『JPタワー』に続く物件として、多くのお客様に御利用いただきたい」「大阪駅西地区のランドマークとして、多くのオフィスワーカーや地域の方々から愛される施設を目指したい」という想いが込められているという。ビルの所在する梅田地区は、大阪国際空港(伊丹空港)から直線距離にして10キロメートル程度しか離れていないため、航空法が定める制限表面(円錐表面)の区域に含まれている。このような事情から地区内の建物の高さに「180メートル前後」という上限が設けられているため、当ビルの高さ(188メートル)は地区内の建物でトップクラスに当たる。また、梅田地区では当ビルのグランドオープンを前に、歩行者が当ビルと周辺の施設(大阪駅など)を短時間で往来できる連絡通路網(歩行者ネットワーク)を整備。当ビルではオフィスフロアの供用を2023年11月1日に開始したため、当ビルと大阪駅の連絡橋口改札(サウスゲートビルディング)をつなぐ歩行者デッキおよび、当ビルと「ガーデンアベニュー」(西梅田地区に所在するオオサカガーデンシティの地下歩行者通路)をつなぐ連絡通路が同日から利用できるようになった。2024年には、当ビルの地上1階フロアと大阪駅の「西口改札」(JR西日本が2023年3月18日のうめきたエリア開業に合わせて新設)をつなぐ通路や、秋に開業する予定の『イノゲート大阪』(「梅田3丁目計画」の一環として当ビルの北側で建設されている高さ約120メートルの超高層ビル)との連絡通路を開通させることが告知されている。
〇建物
下記は「建築計画のお知らせ」等による。
建築物の名称-梅田3丁目計画(仮称)建設工事
所在地(地名地番)-大阪市北区梅田三丁目144番2,529番1,529番3,535番2
所在地(住居表示)-大阪市北区梅田三丁目2番2号
構造-鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造
階数-地上39階、地下3階、塔屋2階
建物高さ-188.00 m
敷地面積-12,920 m2
建築面積-9,800 m2
延床面積-227,000 m2(うち、オフィス 68,000 m2、商業施設 16,000 m2)
建築主-日本郵便株式会社・大阪ターミナルビル株式会社・株式会社JTB
設計者-株式会社日建設計一級建築士事務所
施工者-梅田3丁目計画(仮称)建設工事共同企業体(竹中工務店・西松建設・錢高組)
着工-2020年9月30日
竣工-2024年3月12日
グランドオープン-2024年7月31日(予定)
〇事業継続計画
BCP対応として、建築物には制震構造を採用し、地震の揺れを軽減する制振装置を各階に設置し、震度6強の地震に対しても安全性を発揮するJSCA基準耐震グレード「上級」の取得を予定している。また、電力供給に3回線スポットネットワーク受電方式を採用し、変電所からの電力を3回線で受電する。このため、送電系統のトラブル等で1回線が機能しなくなった場合でも、他の2回線から電力供給が行われるので停電リスクが低減されるほか、万が一の停電時には非常用発電機により共用部の照明や避難防災設備等に対して最大72時間の電力供給が行われる。
〇フロア構成
日本郵政不動産が手掛ける「KITTE」ブランドでは全国で4ヶ所目(近畿地方では初めて)の商業施設「KITTE大阪」が、地下1階 - 地上6階のフロアに計107店舗が入居。1階には旧大阪中央郵便局の正面部分(一部)を保存・移設した空間が設けられる。また、5 - 8階のフロアの一部を劇場に充当。総座席数はおよそ1,200席で、MBSライブエンターテインメントに対する運営業務の委託・Sky株式会社による施設命名権(ネーミングライツ)の取得などを経て、「SkyシアターMBS」という名称で2024年3月27日(水曜日)から営業している(こけら落とし公演は『舞台中村仲蔵』)。7・8階および、29-38階のフロアは、株式会社ジェイアール西日本ホテル開発が運営する「THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection」(大阪ステーションホテル、オートグラフ コレクション)に充てられている。このホテルは、マリオットホテルグループのオートグラフコレクションに加盟。客室の総数は418室で、2024年7月の開業を予定している。他のフロアに先駆けて2023年11月から供用されている「オフィスフロア」は、オフィス(事務所)としての利用を想定した賃貸フロアで、11 - 27階の「中層部」(長辺109.2メートル×短辺54.4メートル)に設定。基準階のフロアにおける貸室(整形無柱空間)の総面積は、「オフィス空間としては西日本最大級」とされる約4,000平方メートル(約1,200坪)で、「ビジネスサポートフロア」(8・9・17階)「共用会議室」やオフィスワーカーのリラックスに資する施設(屋上庭園、ダイニング&カフェテリア、サウナ、フィットネスルーム)も併設されている。ちなみに、「中層部」はカタカナの「ロ」の字に似た平面で、上記の共用施設を中央部に集約。ただし、南東側と北西側は「高層部」より若干張り出している。
〇アクセス
以下は公式サイトのオフィス紹介ページ「ACCESS」による。
JR大阪駅西口改札(貫通通路)と直結-東海道本線(JR神戸線・JR京都線)/大阪環状線/福知山線(JR宝塚線)/桜島線(JRゆめ咲線)/関西本線(大和路線)/阪和線(関西空港線)
JR大阪駅連絡橋口改札(サウスゲートビルディング)と歩行者デッキで直結
Osaka Metro四つ橋線西梅田駅徒歩2分(約110m)、阪神本線大阪梅田駅徒歩2分(約150m)、JR東西線北新地駅徒歩5分(約400m)、Osaka Metro谷町線東梅田駅徒歩7分(約530m)
いずれも西梅田地下歩行者通路「ガーデンアベニュー」で連絡
https://jptower-kitte-osaka.jp/