「藤枝守音楽塾」開催にあたって。70年代初めにミニマリズムの影響のなかで作曲を始め、80年代にはアメリカ西海岸でモートン・フェルドマンやルー・ハリソン等の実験精神に感化され帰国後は、90年代になり即興やインスタレーションの実践を通じて「植物文様」が生み出されました。そして2001年から九州大学で教えるようになったのです。
このような異端的(マーベリック)ともいえる自らの活動の軌跡にもとづいて、さまざまな方々と語り合う場として「音楽塾」を開講することにしました。ひとりの作曲家がみてきた現実の中に映し出される現代の音楽の一断面。それをみなさんとともに共有できればと思っています。
この「音楽塾」では「第1期」としてバッハやジョン・ケージ、ルー・ハリソンなどな音楽のなかにひそむ不思議な力や隠されたコードなどを明らかにしていきます。