秘密結社番外編 フランス革命のエロトピアとその余波,学理万能の確立とこれを前教育に浸透させる理由オーディオブック動画
歴史的文献探索@
フランソワ・リギョール氏による『秘密結社』番外編@
リギョール氏が『秘密結社』で引用する,同人の別の書籍『学理無能論』(1898年)からの抜萃@
#フランス革命の猥雑さと哲理の神のでっち上げ/遂に教育から伝統宗教を閉め出すことに成功@
・フランス革命時のパリでは,自由・平等・博愛等の『哲理』を神とする新宗教をでっち上げたが,その際,売春婦を「自由の女神」に仕立て上げて,国会議事堂で醜悪痴態の宴を催した。
この痴態・醜態には,かの恐怖政治で恐れられたロベスピエールも赤面嘔吐して議場を立ち去ったとされている。@
・しかもパリの痴態を真似た地方では,売春婦がいないものだから,なんと夫や父が,か細い手を挙げて必死に抵抗する貞淑な妻や嫁入り前の娘を脅迫して連れ出し,あられもない衣装姿の「自由の女神」に仕立て上げ,公衆の見世物にするので,絶望の余り,自殺する例も。@
・フランス革命の猥雑な莫迦騒ぎも,見方によっては一時の流行病であったかのようにもみえたし,実際その後まもなくして,冷静さを取り戻して,元どおりのフランスに戻ったようであった。
しかし,これは,あたかも熱病から治っても病気の痕跡や汚点が結局残ってしまうように,フランスもやはり,この革命を通して,消しがたい汚点を残してしまった。@
・もとよりフランス革命でも,天賦人権の中に信教の自由も認められた。しかし,これは1800年も続いた宗教の伝統にもかかわらず,その後に新しくできた憲法を,いきなりその上位に立たせ,秘密結社がこれを差配せんとする試みにほかならない。
すなわち,秘密結社が創った新憲法の世界観の中で,新しく捏ち上げた「哲理の神」をその対抗馬に据えて,潰し合いをさせようとした。秘密結社 = イル▲ナティは,高みの見物を決め込んだのである。@
・フランス革命の結果,前記対抗馬としての 哲理の神なるエセ宗教が生み出され,伝統宗教を滅尽しようとの企てがなされた。
その仕掛け人(秘密結社)は,フランス革命の熱狂が冷めた後も,学理と宗教の対立構造を作り,学理を尊ばせる一方で,伝統宗教を迷信として追いやり,以て,伝統宗教が守ってきた道徳や秩序を破壊し,よって,家族や民族,そして国家まで蝕んでいく手法を採用した。
そのために,小学校から大学までのすべての教育課程を支配して,学理至上主義を徹底的に植え付けていく手口を用いるようにした。@
(注・日本でも,インターナショナル・コミンテルンの別働隊としての エドキンテルン = 日教組が第二次大戦後に作られた。この著書の47年後のことである。)。@
・学理崇拝,そして無神論や唯物主義では,到底人生の大問題を解決することはできない。国家も人民も沈没する。@
・こうして,結局,お金を持つ者だけが全てを支配するという世界観が無傷のまま,着々と完成に近づくという,イル▲ナティの理想の実現に 今一歩 前進することになった。
この理想に刃向かうかの伝統宗教に対しては,(直接対峙は避けて,まずは),哲理の神という新宗教のでっち上げでもって対抗させるとともに,教育制度の整備をも通して,その潰しにかかったのである。
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