観測者の伝達 94 世界の撹拌2中国の自尊心回路が炸裂している。 11日に開催予定の一帯一路サミットにおいて、米国に代わってこの地上の覇権国になると演出をずっとやってきた国家が、ここで折れるわけにはいかないと、相当に無理な政治演出をやっている。
9月に本来ならば米中における貿易協議が開催されるはずだったにもかかわらず、それらの動きをなげうって、自国が大国であると見せるために、そして彼らの分析担当はいつもこうしたときに大局を見誤る「 中国は強国だ」 というこの一言からの米国への過小評価が重なって、今の動きをWTOに訴えるという悪手に出た。 しかしWTOは事実上12月でその機能が止まるのだ。 実際そのまま消えてしまうのではないかとさえ言われている。
だから今回の動きは中国の側の計算として、WTOが自国になんの干渉要素をもたらさないというところの、単に演出利用として名前を出してきたというが見えるのだ。 でも、問題は何も解決しないよね、だ。 そもそも最初の合意で米国から農産物を山ほど買うと、王岐山副主席が何度も米国に行って、それらを必死になって直談判していた動画も今はまだ残っている。 実にみっともない姿だった。 あれを見て中国の本当のサイズを知った人間も多いだろう。
この時の約束が全く守られてないから、米国は制裁関税を行ったのであり、この米国の態度を自由貿易主義に反するものだとやることそのものが壊れているのだ、主張が。 しかし中国は工作国家でもあるのだから、彼らがこうした事をする以上、12月のWTOの機能停止の回避を含める相当の悪巧みの動きが進行しているのかもしれない。 WTO改革は中国も言っている。 ただしそれは自国にとって都合のいいWTO改革だ。 でもそれでは西側はついてこないと思うがなあ。
そしてその中国がウィグルにおいて民族浄化、民族絶滅の動きを行っているということが西側メディアの中で定期的に出されるようになってきた。 このウィグルはイスラムの民の世界においてはどうやら身分差別の被差別集団として認識されているようだ。 もちろんイスラムの世界には差別はないことになっているので、そうした事を公然とクチに出す人はいないだろうが。
共産国家でも思い切り差別があったのだ。
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米国はどちらに転んでも韓国を擁護しない、という方向に舵を切った。 それは返還が予定されているとされた戦時統帥権において、40年前の1978年に米韓連合司令部を創設する際に盛り込まれた「 国連司令官が米韓連合司令部を指揮することができる」 という一文を持ち出してきた。
だから戦時統帥権を変換しても、在韓米軍司令官は「 国連司令官」を兼務する為に統制権返還後も韓国軍の指揮下に入らないという事が確定した。
わたしはこれらの動きは米軍内部の陸軍利権の連中がそれらの権益を手放さない動きであると同時に、米国国家として在韓米軍撤退という大きな道筋に政治背景が動いていったときに、「 韓国に後ろから撃たれないための措置」 を今の段階でとったのだととらえる。
それほど米国はもう韓国の事を信用していない。 コトバでどんな事をいっても、実際の行動が全てだ。 今回の決定の方向であとは2020年の米国国防権限法からの動きにより、少なくとも撤退の前段階における大規模削減の方向に現実が動いていくのではないかとわたしはとらえている。
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ウィグルの人々に対しての中共の民族浄化の動きに対し、中国人の普通の庶民たちもそれが当然だと思っているのが多数派であるのがわかった。 これはわたしが勝手に分かったと言っているだけで本当はそうではないのかもしれない。
しかしこの大多数の庶民たちが本当に潜在意識の奥底からそのように思っているのなら、わたしは中国が、あの広大な地域が本当に無主の地になっていく、つまり助からない、更に言えば彼らは自らこの地球を去る決意を固めたのだなとその様に思ってしまうのである。