戦死者の半数以上が餓死だった哀れな日本兵太平洋のような広大な地域で戦闘を進めるには、兵士一人に対し、18人以上の補給要員が必要であると言われている。アメリカはこの補給に大きく国力を振り向けることができた。言い換えると、アメリカ以外に太平洋地域で戦闘を続ける国力の歩くには無かったという事になる。一般日本兵の悲運は、主に陸軍幹部が全くそのような専門知識に欠け、無謀に国民生活全体を危険にさらした為あのような国そのものの存亡に関わるような深刻な事態に陥ってしまった事である。 南方戦線にいたっては、百万人以上が戦死ではなく、餓死したと言う。「地獄の日本兵」飯田進著や「フィリピン敗走記」石長真華の二人の南方戦からの生還者の本を読むと、彼らが、人肉以外食べ物が無い過酷な状況に追い込まれていた事が分かる。残念な事に、生還者がわずかで、人肉を食べて生き延びたなどと主張できるわけも無く、結果的に、戦後の日本は、戦争指導者達の責任追及が全くできなかった。これが、現在以上に多くの右翼思考の若者が存在するゆえんである。