Russian Moon Rocket ロシア・月への旅旧ソ連による月面探査の知られざる真相に迫る。冷戦さなかの1960年代、米国とソビエト連邦はどちらの人間が先に月面に降り立つのかをめぐり、熾烈な競争を繰り広げていた。勝負の行方は今は周知の通りだが、あまり知られていない事実もある。旧ソ連は月への有人飛行こそしていないものの、2台の無人の月面探査車を地球から遠隔操作することに成功していたのだ。1970~1973年、この月面探査車「ルノホート」は何十キロメートルにもわたり月面を走行した。番組では、旧ソ連により秘密裏に開発された月面探査車の驚くべき秘密に迫る。この画期的なロボットが再び脚光を浴びたのは1986年。爆発事故を起こしたチェルノブイリ原子力発電所で、放射能に汚染されたがれきの撤去のためルノホートの改良モデルが投入されたのだ。機密解除された旧ソ連の記録やルノホートに携わった重要人物の回想を基に、旧ソ連による月面探査の知られざる真相がいま語られる。