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コロムビアのロウ管式蓄音機 グラフォフォン タイプB、 1897年頃の製品です。 125年くらい前の録音機です。 録音メディアはロウ管(ワックスシリンダー)。 エディフォン用の長いロウ管で録音実験してみました。 録音装置の移動範囲が狭いため、録音時間は短いロウ管と同じ 約2分です。 最近の楽曲はほとんど2分を超えるので、ロウ管録音では 大概強制終了です。

ベル・サウンド・システムのレコード・フォンRC-47、 1950年代の製品です。 70年くらい前のレコード・カッティングマシンです。 自宅でレコード製作ができます。 右側の太いアームが録音用、左の細いアームが再生用のアーム。 録音装置に付いている鋭利なカッター針を振動させ 録音ディスクに音溝を刻みます。 代用ディスクとしてダイソーの硬質カードケース(B4)を使いました。 塩化ビニール樹脂なので盤自体のノイズに負けないように 音飛びギリギリの大きめの音量で録音しました。 再生はHMV102の蓄音機を用い、 細めのソフトトーンの針を使いました。 元々、重くてぶれ易いサウンドボックスで狭いピッチの音溝を 再生するのは無謀なことと分かっていましたが、HMVはさすがです。 ダイソーのカードケースの品質が高いことも分かりました。

ペンギンブランドの卓上型蓄音機、1920年代の製品です。 大きなホーンがストレートに開口します。 抜けの良いパワフルな音が飛び出します。

HMVのポータブル蓄音機 モデル102,1930年代の製品です。 ゼンマイの巻き上げが非常になめらかです。 回転は静かで安定性も抜群。高品質のサウンドボックスが、 SP盤に刻まれた当時の音を最大限に再現してくれます。

ドイツ・ウルトラフォン社のウルトラフォン、 1924年頃の製品です。 特徴的な2本のアームは独立した二つのホーンに開口します。 大きなボディが巨大スピーカーボックスとなり 迫力のサウンドが広がります。 2本のアームはどちらもでも使用できますから 好みのサウンドボックスに変えて レコードによって使い分けても楽しいかも知れません。 2本一緒に使うこともできます。 その場合、同じ音溝に針を乗せればエコー効果がでますし、 針位置を少し離せば輪唱になります。

コロムビアのロウ管式蓄音機 グラフォフォン タイプB、1897年頃の製品です。 記録媒体はろうそくのロウを円筒形にしたような ロウ管(ワックスシリンダー)です。 ラッパに向かって声を吹き込むと、 その先にある振動板が震えて、振動板に 付いている針がロウ管に音溝を刻みます。 再生時は、その音溝を針がたどることで 振動板が震えて音声となります。 録音した音楽を再生してみました。

パラゴンのポータブル蓄音機 PNO35、 1935年頃の製品です。 サウンドボックスの針位置を変えることで 上蓋を閉じて再生できるように工夫しています。 耳障りなスクラッチノイズを大幅に低減できるため、 電気再生しているような静かさです。 モーターはトルクも十分あり、回転も安定しています。 装飾も丁寧です。 ナチュラルなサウンドに驚きました。

エジソン社のロウ管蓄音機 エジソン・スタンダード・フォノグラフ A型、1903年頃の製品です。 エジソンのレコードは肉声が実にリアルです。 ラッパの前で熱唱する120年前の歌手が見えてきそうです。 クリアーで大きな再生音を聴きながら、 機器の完成度の高さを実感しました。

ラッパ型蓄音機のイングランド・ディスク・グラフォフォン、 1910年代の製品です。 英国製らしい上品な蓄音機です。アンティーク家具を眺めているような 温かな気持ちになります。

エジソン社の円筒型蓄音機 エジソン・スタンダード・フォノグラフ A型、1903年頃の製品です。 ブランクのロウ管に録音することができます。 その場合、録音装置(エジソンレコーダー)が必要です。 ラッパをジャバラ管と交換し、その端に小型スピーカーを仕込み 音楽を録音してみました。録音時間は約2分半です。

[肉声]犬養毅内閣總理大臣閣下.演説｢新内閣の責務｣蓄音機用SP盤ﾚｺｰﾄﾞ.昭和7(1932)年2月電気吹込.ｺﾛﾝﾋﾞｱ[戦前]9MB.mp4

コロムビアのロウ管式蓄音機 グラフォフォン タイプB、 1897年頃の製品です。 送話口(エジソン社エディフォン用)に小型スピーカーを押し当て、 音楽を録音してみました。ジャバラ管が長いので、 パワーのあるアンプを使い大音量で吹き込みます。 録音時に針にまとわりつくロウ管の削りカスは、 掃除機の細いノズルで吸い取ります。 約2分半の録音ですが音飛びもなくクリアーに録音できました。 120年前にすでにこのレベルの録音を楽しんでいたことになります。 完成度の高さに驚きます。

ビクターの卓上型蓄音機 ビクトローラVV-Ⅵ、 1911年頃の製品です。 サウンドボックスはビクターのエキシビション。 小さくてもズシッと重く、ビビリの少ない素晴らしい サウンドボックスです。

ビクターのポータブル型蓄音機 ビクトローラJ2-12、 1930年代の製品です。 小さなボディですがヌケのよいパワフルな音を 聴かせてくれます。 SP盤時代の(1946～1949年)のカラヤン指揮 ウィーン・フィルの演奏で 『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』の 第一楽章アレグロを再生しました。

ナチュラルカラートーンのポータブル蓄音機「セレクト」、 1930年代の製品です。 オシャレなツートンカラーです。一度は見ただけで記憶に残ります。 サウンドボックスの再生音はナチュラルサウンドです。 電気は一切使っていません。

コロムビアのポータブル蓄音機 グラフォノーラNo.164、 1920年代の製品です。 サウンドボックスを手前に配置し、大きなストレートホーンで 一気に拡声します。 オリジナルのサウンドボックスは大変状態が良く、 落ち着いた良い音を聴かせてくれます。 ポータブルとしては限界に近い重量級ですが、 この重さも良い音の理由です。

コロムビアのポータブル蓄音機 グラフォノーラNo.164、 1920年代の製品です。 サウンドボックスを手前に配置し、大きなストレートホーンで 一気に拡声します。 オリジナルのサウンドボックスは大変状態が良く、 落ち着いた良い音を聴かせてくれます。 ポータブルとしては限界に近い重量級ですが、 この重さも良い音の理由です。

ビクターの卓上型蓄音機 ビクトローラⅧ(8型)、1920年代の製品です。 オーク材の木目が美しく気品を感じます。 芸術作品を眺めているような穏やかな気持ちになります。 ビクトローラ№2のサウンドボックスは、 ドラマチックなサウンドを聴かせてくれます。

HMVのポータブル蓄音機 モデル102、1930年代の製品です。 HMVのサウンドボックスのパワフルでクリアーなサウンドには いつも驚かされます。 ターンテーブル回転は静かで安定しています。品質の高さを感じます。

エジソンのディスク・フォノグラフC-150、 1915年頃の製品です。 縦振動でカッティングされたエジソンレコード (ダイヤモンドディスク)を再生できる蓄音機ですが、 横振動のSP盤も再生できます。 その場合は、縦横どちらの振動にも使える特殊な再生装置や、 通常のサウンドボックスが使えるアダプターを使用します。 動画は、アダプターを使用して普通のSP盤を再生しています。

ドイツ・ウルトラフォン社のウルトラフォン、1924年頃の製品です。 二つのサウンドボックスと独立した二つのホーンを持っています。 円筒形の本体が特徴的です。 2本のアームはどちらも単独で使用できますが、 同時に使用することも可能です。 同じ音溝に乗せられればエコー効果で反響します。 ホーンの大開口部から抜けの良い音が一気に広がります。

ビクターの卓上型蓄音機ビクトローラ(VV-Ⅵ)、 1911年頃の製品です。 サウンドボックスはビクターのエキシビション。 当時のオリジナルですが素晴らしい音質です。

Foire de Chatouでの蓄音機デモンストレーション

ビクターのラッパ型蓄音機ビクターⅢ、 1904年頃の製品です。 蓄音機と言えばこのスタイルをイメージする人も 多いと思います。 サウンドボックスから一気に大きなホーンに 音が拡声され、スカッと抜けるようなサウンドが楽しめます。

エジソン・スタンダード・ フォノグラフ（エジソン蓄音機）A型、 1903年製です。 オーク材の本体正面に 『エジソン スタンダード フォノグラフ』 と味わい深い字体で製品名が記載されています。 ホーンは大きくて立派です。 その特徴的な形状から 『魔女の帽子』と 呼ばれています。 全てオリジナルです。 ロウ管も当時の物です。

ペンギンブランドの卓上型蓄音機、 1920年代の製品と思われます。 足を付ければフロアー型に変身しそうな 大きな卓上型蓄音機です。 大きなホーンから抜けの良いパワフルな音が 飛び出します。

ドイツ・ウルトラフォン社の ウルトラフォンです。 デザイン的に非常にユニークな蓄音機で、 現代アートと言っても通用しそうです。 2個のアームには それぞれホーンが付き、 単独で使う場合は好みのアームで再生します。 2個のアームを 同じ音溝に乗せて再生すれば、 奥のサウンドボックスは手前より 0.06秒程遅れて再生され エコー効果が出ます。

ナチュラルカラートーンの ポータブル蓄音機 セレクト」です。 オシャレなツートンカラー。 黒色のポータブルが多い中 こうした遊び心を感じる蓄音機は 明るい気持ちになります。 サウンドボックスの状態が良く、 パワフルでクリアーな音を 聴かせてくれました。

ビクターの卓上型蓄音機 ビクトローラ VV1-60、 1932年頃の製品です。 ビクトローラの中では珍しく トーンアームが左側に付いています。 本体はやや小振りで、可愛い感じです。 元気な良い音を聴かせてくれます。

ビクターの卓上型蓄音機 ビクトローラ VV1-60、 1932年頃の製品です。 ビクトローラの中では珍しく トーンアームが左側に付いています。 本体はやや小振りで、可愛い感じです。 まだまだ元気な音を聴かせてくれます。

コロムビアのポータブル蓄音機 グラフォノーラNo.164、1920年代の製品です。 ポータブル蓄音機では珍しく 手前にトーンアームが位置しています。 卓上型蓄音機に匹敵する大きさと重さで、 大変風格を感じます。

コロムビアのロウ管式蓄音機 グラフォフォン タイプB　 1897年頃の製品です。 本体内に6本のロウ管が 収納できます。 付属していた録音装置が使えそうだったので、 手持ちのブランクロウ管で録音実験してみました。 120年前も、好きな歌など録音して 楽しんでいたのかも知れません。

HMVのポータブル蓄音機 モデル102です。 ボディサイズからは 想像もできないような パワフルでクリアーなサウンドを 聴かせてくれます。 ゼンマイモーターの巻き上げは 軽やかで、回転安定性も抜群です。 蓄音機の完成形と言えます。

ゼネラル・インダストリーズ社の レコード製作機(レコード・カッター)、 1948年頃の製品です。 塩化ビニール盤に78回転で録音してみました。 ターンテーブルのガタツキで 録音装置が微妙に揺れ、 カッティングエラーが出やすくなります。 エジソンの蓄音機C-150で再生しました。 通常のSP盤用サウンドボックスです。 カッティングしたままの音を、 電気増幅なしで再生しています。 一か所音飛びしましたが、 比較的良好に録音できました。

ビクターの 卓上型蓄音機 ビクトローラⅧ(VV-Ⅷ)(8型)、 1920年代の製品です。 すり傷、そり傷に使う軟膏 メンタームの空き缶を使って、 ドーナツ盤再生用のサウンドボックスを 作ってみました。 円形に切ったハガキを振動板にして、 十字にした針金の一方に接着します。 針金のもう片方には ロネット針を接着します。 十字部分が支点となり、 テコの原理でロネット針の振動が 増幅され振動板に伝わります。 メンターム・サウンドボックスは6.7グラムまで 軽量化できましたので、レコードのダメージは ほとんどありませんでした。

コロムビアの　 ポータブル型蓄音機 グラフォノーラG-50、 1930年代の製品です。 小型でSP盤がはみ出します。 サイズは小さくても、 作りはしっかりしています。 モーターの巻き上げは軽やかで、 回転も安定しています。

ドイツ・ウルトラフォン社の ウルトラフォンです。 デザイン的に非常にユニークな蓄音機で、 現代アートと言っても通用しそうです。 2個のアームには それぞれホーンが付き、 単独で使う場合は好みのアームで再生します。 2個のアームを 同じ音溝に乗せて再生すれば、 奥のサウンドボックスは手前より 0.06秒程遅れて再生され エコー効果が出ます。 発想がユニークです。

コロムビアのロウ管式蓄音機 グラフォフォンATです。 120年位前の製品です。 演奏は、ダルマインのバイオリンで シューベルトのセレナード。 ロウ管も当時物です。 再生用の針は0.5ミリの極細の ボールペン先を使い、 振動板は薄いポリカーボネート板を 使っています。 オリジナルより良い音です。

コロムビアのロウ管式蓄音機 グラフォフォンATです。 ロウ管レコードも当時のものです。 120年も前に、すでにこの完成度の高さで 音楽を楽しんでいたことが分かります。

ビクターのラッパ型蓄音機ビクターⅢ、 1904年頃の製品です。 蓄音機と言えばこのスタイルをイメージする人も 多いと思います。 サウンドボックスから一気に大きなホーンに 音が拡声され、スカッと抜けるようなサウンドが 楽しめます。

パラゴン・ポータブル蓄音機PNO35、 1935年製の国産品です。 サウンドボックスの 針の設置位置を変え、 内蔵ホーンの屈曲を増やし 前面に開放させたことで、 他社のポータブル蓄音機ではできない 上蓋を閉めた状態でのレコード再生が 可能になりました。 針とレコードがこすれる時の雑音 (スクラッチノイズ)が大幅に低減します。 しっかりした作りで、 作り手の音へのこだわりを感じます。

コロムビアの卓上型蓄音機 グラフォノーラ№116です。 やや大きめの蓄音機です。 花柄のサランネットがエキゾチックで、 和にも洋にも合います。 コロムビアらしい、きちっとした作りです。

やや小ぶりの、古いラッパ型蓄音機、N.S.カンパニーのイングランド・ディスク・グラフォフォンです。落ち着いた良い雰囲気です。カザルスのチェロを鑑賞しました。

しっかりした作りのポータブル・レコードプレーヤーです。真空管の温かなサウンドが響きます。4スピードでLP、EP盤、SP盤も再生できます。きちっとした蓄音機を作ってきたコロムビアの真面目な姿勢を継承しているようなプレーヤーです。

ロウ管レコードを再生する蓄音機です。ロウ管は文字通りロウ(ワックス)でできています。表面に一本の連続的な音溝が刻まれています。大変に割れやすく量産も困難だったため、やがて円盤式のレコードにメディア競争で負けてしまいます。このタイプQの蓄音機は構造がシンプルで、機械部分のメンテが容易です。再生装置を外し録音装置に交換すると、ブランクロウ管に録音することができます。

ラッパ型蓄音機ビクターⅢ、卓上型蓄音機ビクトローラⅧ、そしてポータブル型蓄音機HMV102で、同じSP盤を再生し聴き比べてみました。サンプル曲はジョー・スタッフォードの「イフ」です。音の良し悪しではなく、機器の個性を聴き比べます。

FC2ブログ『浪漫紀行』に、 機器についての説明や感想を 記載しています。 「浪漫紀行　オーディオ」などで グーグル検索できます。 ご覧ください。

空き缶を使って、ドーナツ盤用の 軽量サウンドボックスを作ってみました。 缶の蓋に円形の窓を開け、丸く切ったハガキを振動板の代用として取り付けます。直径１ミリ位の針金にレコード針を直付けし、てこの原理で針に近い所を支点として、針金のもう一方を振動板に接着し、音溝の振動を増幅します。いかに軽量に作れるかがポイントです。 蓄音機にとっては45回転は超低速なので、トルクの強い機器でないと再生できません。レコードの負担が大きく摩耗が早まりますのでご注意を。

1935年頃製造されたEM-GINという蓄音機を使用した 「SPレコード鑑賞会