コメツキガニの鼓膜に血流が見えるコメツキガニの歩脚には、大きな鼓膜があります。
ここには厚い甲らはなく、強い光が後ろから当たれば
透けて見えます。
この鼓膜を拡大してみると、血液の流れが見えます。
動画の始まりの部分は低倍率での撮影であり、ほとんど見えませんが、
100倍に切り替えると小さな粒の赤血球が動いているのがわかります。
顕微鏡の下では猛スピードで流れて通り過ぎる赤血球が見えます。
しかしあいにく動画にすると、動きのおそい赤血球しか確認できません。
ほとんどの小学生は、メダカのヒレなどを材料に血液の流れを
観察します。それは血管の中を通る血球で、ちょうど川を流れる水の
ように見えます。
カニや昆虫は開放血管系であり、血管はありません。
なかなか開放血管系の血流を見る機会はありませんが、簡便に
しかもじっくり見るのには、コメツキガニは恰好の材料です。
血流のスピードが場所によって大違いであることがよくわかります。