「外交は対話から」尖閣、竹島、北方領土 20120824 元外務省幹部の東郷氏は、竹島問題を国際司法裁判所(ICJ)に提訴する政府の方針に言及。「ICJに行く前に、韓国の政府、韓国の世論、世界の世論に対して言わなくてはいけないことがある。それは交渉、話し合いによって解決しようということだ」として、「外交と言うのはそもそも対話から始まる」と強調しました。
野田首相の「歴史認識の文脈で論じられるべき問題ではない」と語った会見について東郷氏は、「竹島問題で一番気になったのはこの部分だ」と発言。「韓国併合」の5年前に行われた日本の竹島領有を、すべての韓国国民が「併合の前座」だと受け取っており、歴史認識問題を切り捨てた首相の発言は "激情の種" に触れるものだとして「外交では "売り言葉に買い言葉" はやってはいけない」とクギを刺しました。
そのうえで、「対話だから、言いたいことを言わせると同時に、言うべきことを言う。それで始めて対話が成り立つ」「相手を対話に引き込む正々堂々たる大外交をやるべきだ」と主張。「向こうがひっぱたいてきたからといって、同じ次元でひっぱたき返すのは得策ではない」と述べるなど、"野田外交" の幼稚さと危うさを告発しました。