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2023年５月12日。入管法改正法案への反対・抗議行動に国会前に4000人以上が集結。ステージに登壇したＮＰＯ法人北関東医療相談会の長澤正隆さんは、入管で死亡した外国人18人のうち６人が相談会で相談に応じていた仮放免者だったとして「どんなに悔しかったか！」と叫んだ。

仮放免は「送還を前提に、一時的に収容を解かれている」立場だ。生活保護も受給できない、国民健康保険にも入れない、就労できない、移動の自由もない。この女子高生も、せめて自分の小遣いをとアルバイトを申し込んだが、通帳が作れないため、かなわなかった。

入管庁が仮放免者をあたかも犯罪予備軍のように周知していることに少年は傷ついている。

父が仮放免のために就労ができない。母は在留資格の一つ「特定活動（６カ月）」でかろうじて就労するが、少女は母の代わりに弟の世話をするなどヤングケアラーとしての問題も抱えている。

仮放免者は国民健康保険に加入できないので、医療費は10割負担になる（実際は15割、20割を取る医療機関は珍しくない）。この少年が「病気にならないよう頑張っているけど、このあいだ病気しちゃって…」と親へのすまなさを吐露したのには胸が痛くなった。

2020年３月２４日。約延べ４年もの長期収容で体も心もボロボロになり、２月から３月にかけては10回もの自殺未遂を繰り返したデニズさん（クルド人）がようやく仮放免され、迎えに来ていた日本人妻Ａさんとハグを交わし、絞り出すように泣いた。