日本列島改造論【15】高能率,高性能の日本農業 農村は日本人の心の故郷,活力の源泉歴史的文献探索(故人を偲ぶ)
日本列島改造論 田中角栄著 #
その15(§5)
日本農業復活の処方箋。高能率,高性能の日本農業の誕生は土地基盤整備の成否にかかっている。日本が,工業の高度化はできて,農業ではできないはずはない。
・食物自給率を80%に。でないと,戦争があればもちろん,それがない平和時であっても,食料輸出国における凶作があるにつけ,大豊作(による押し付け)があるにつけ,いずれにせよ,日本の食物価格や経済に対する撹乱要因になる。
・農業は一度縮小すると,後の回復が極めて困難になるところ,工業発展重視で,農業や国民の食をおろそかにした国は,結局工業化政策さえままならない。
・農業による土地利用は,自然を保護し,国土を災害から守り,国民全体の生活環境を維持するのに大きな役割を果している。
・農村はつねに日本人の心のふるさと,魂の安息所,日本民族のつきない活力の源泉であり,保護していかねばならない。
第五章 都市改造地域開発
-日本列島改造の処方箋 2 @【3】-