映像の世紀 #9ベトナムの衝撃
アメリカ社会が揺らぎ始めた
ベトナム戦争は、テレビによって茶の間に本格的に伝えられた初めての戦争だった。ケネディ大統領暗殺後、アメリカがベトナムに深入りしていく1960年代、アメリカ国民は繁栄の中の貧困や人種差別、環境破壊、権力者の欺瞞等に疑いの目を差し向け、様々な反体制の運動が展開され、若者の中からはヒッピーなどのカウンターカルチャーが生まれていく。
黒人問題をめぐるキング牧師とマルコムXの対立や激しくなる人種差別撤廃運動、ベトナム戦争によって価値観が大きく揺らぎ始めたアメリカ社会の変貌を追いながら、ベトナムへの介入から撤退までの「アメリカ支配の終焉」の時代を描く。