白砂神社.mp4白砂神社
白砂大神は、西九条の駅から千鳥橋へ向かうバス通りに面した、道路の真中に鎮座しています。ここは、もともと宝暦5年(1755)に建立された住吉神社の正面拝殿があった場所で、大正10年に市電を通すための道路拡張工事により、神社は移転されましたが、これに伴い、境内にあった樹齢約200年のイチョウの木を伐ろうとしたところ、次々と事故が起こったため、イチョウを神木としてその場に残すべきとの声が挙がり、その脇に白砂龍王神を祀ったといいます。それ以来、白砂大神は町内安全の守り神として地域の信仰をあつめており、祠の後ろには、戦災によるものなのか、黒く焼け焦げた木と並んで、今なお青々とした葉を茂らせるイチョウの木が立っています。また、白砂大神の祠の横手には「おみくじ」があって、誰でも自由に引くことができるようになっています。勿論、無人なので、「白砂奉賛会」により、引いたおみくじの番号ごとに、その意味するところが、和歌とともに祠の側面に掲示されています。それがまた、「大大吉」「大吉」「末大吉」「向大吉」「吉」「小吉」「末吉」「後吉」「吉凶相半」「凶後吉」「凶後末吉」「小凶」「凶」そして「神の声」と14種類にも分かれており、それぞれに、厳しく、かつ味わい深い御諭しの言葉がしたためられているのです。
ただし、2015年11月3日梅香1丁目の北港沿いに在りました白砂大神(通称銀杏の神様)が全面撤去されました。 理由は御神木の銀杏の木(樹齢約300年)が幹の空洞化が進み傾き、倒壊の恐れが出てきた為だそうです。もともとは住吉神社(道路拡幅の為現在は3丁目に移転)の境内で拝殿正面右の神木として立っていたそうです。この銀杏の木は、地域のほとんどを焼き尽くした大阪大空襲で焼け焦げるもその容姿はそのままとどめ、その後瑞々しく生き続けていたそうです。その木を地元の皆さんが支え続けてきましたが、その後継者がいない事や、もし倒壊等の事故が起こった時の責任がどこになるのかわからない為やむなく撤去することになったそうです。しかし撤去の際よく調べてみると、いつ倒壊してもおかしくないほど空洞化が進んでいて今年大きな台風でも来ていたら倒れていたかもしれなかったそうです。梅香からまた一つ名所が無くなり少し寂しい気がしますね。
所在地:大阪市此花区梅香1丁目25番8号